金曜日, 12月 6, 2024
spot_img
ホームサプライヤースミタ、金属版のデジタル製...

スミタ、金属版のデジタル製版技術確立 デジフレックス製 CTP国内初導入

(株)スミタ(大阪市天王寺区清水谷町、岡勇伺社長、TEL06-6768-2891)は昨年秋、アビッド・フレックス(株)(東京都中央区銀座、TEL03-552-7744)が販売展開するデジフレックス製CTPシステム「Flexo Jet(フレキソジェット)1725」を国内初導入。従来のアナログ樹脂版や金属版をデジタル製版する技術を確立した。今後、新技術のさらなる熟成を手がけ、ラベルなどの高品位印刷ニーズに対応する方針。

スミタでは、ラベルやパッケージなどを含めた高品位印刷物を実現するための製版事業を展開。同社が手がけるのは、樹脂版や金属版、オフセット版、フレキソ版など多岐にわたる。
ラベル市場では近年、CTPによるデジタル製版が増加。そのため、PS版やフレキソ版の需要が先行する一方、樹脂版でも普及が進んでいる。しかし、CTPの製版はこれまで、専用の版材が必要だった。
そのような中で、スミタが新たに導入したフレキソジェット1725は、IJ技術を用いてアナログ版をデジタル製版できるのが最大の特徴。版材の表面にラミネートを施し、剥がして樹脂層樹脂層に直接、遮光マスクをIJでネガ描画することにより製版を行う。なお、既存の樹脂版には、ラミネート不要な版もあるが、同システムはいずれも対応する。
スミタがフレキソジェット1725を導入したのは昨秋。岡社長が展示会で実際に見て決断した。
同システムは、IJで版上に直接レイヤーを描画することで製版する方式。アナログ版の場合は、表面にラミネート加工を施した上で描画することにより、デジタル版への製版を実現する。IJを採用することで保守コストも安く、低価格なアナログ版が活用可能。操作も容易であることから作業性の向上が図られるなど、ランニングコストのメリットもある。
スミタでは、IJ方式のCTPで、同システムを採用した理由の一つに「シャープな網点を形成できること」を挙げる。デジフレックスは、IJ方式でインクを基材へ着弾させる際、化学反応によってインクを凝固させることにより、拡散せずにフラットトップのドット形成を実現する特許技術「Bi-コンポーネントインク」を開発。細線文字やベタの再現性に優れるなど、高品質印刷に対応する製版を可能にする。さらに「IJインクが水性で処理しやすく、また製版時の遮光性の高さも、導入の決め手となった」(岡社長)としている。
また、スミタでは、樹脂版やフレキソ版のほかに、これまで培った技術ノウハウを応用し、金属版であるマグネシウム版のデジタル製版に関する技術を確立するに至った。
 
(2016年3月1日号掲載)

関連記事
- 広告 -
Google search engine
Google search engine
Google search engine
Google search engine

最も読まれている記事