アビッド・フレックス(株)(東京都中央区銀座、三島一剛社長、TEL03-5524-7744)はこのほど、デジフレックス(イスラエル)のインクジェット(IJ)CTPシステム「フレキソジェット1725」の販売を開始した。
同機はdrupa2012で初披露し注目を集めた、新規デジタル製版技術を採用。アナログ版材に特殊な受理層を設けたラミネートを貼付し、そこへIJで直接遮光マスクを描画するというもの。後は従来通り露光、洗い出し、乾燥工程を経て刷版を製造。フィルムの出力工程が不要となるため作業の簡略化とコスト削減を実現する。
遮光マスクの役割を果たす「Bi-コンポーネントインク」が、ラミネートに塗布したプライマー層との化学反応で凝固し、精度の高いドットを形成。フレキソジェット1725の出力解像度は2880×1440dpiで、最大220線を再現する(RIPソフトにより異なる)。
本体サイズは1080(W)×1180(H)×1850(L)ミリ。最大プレートサイズは440×640ミリ、露光速度はA4サイズで約3分半。厚み2.3ミリまでの版に使用できる。対応版材はフレキソ(水性・油性)、レタープレスの各社アナログ版。担当者は「CTP版は割高なので、アナログ版を多く運用するラベル印刷会社、CTPではオーバースペックな印刷物にベストマッチな新技術と言える」と説明する。
なお、同機は「IGAS2015」方正電子ブース(5-13)で実機と製版、印刷サンプルを展示。国内初号機は、製版会社の(株)スミタ(大阪市天王寺区清水谷町、岡勇伺社長)へ導入がすでに決まっているという。
(2015年9月1日号掲載)