▼与党の歴史的圧勝で幕を閉じた月初の衆議院議員選挙。丁々発止もなく持て余した熱意が今、ミラノ・コルティナの地に注がれる。6日に開幕した冬季オリンピック。イタリアから9時間の時を経て届く代表選手の戦果にこぶしを握る
▼前半戦のハイライトの一つ、スキージャンプ混合団体。日本代表が同競技で初のメダルを獲得した。3番手で飛んだ高梨沙羅選手は、スーツの規定違反で失格となった4年前の雪辱を果たし、失意の涙を歓喜の涙に変えた。今日の銅メダルが人生で獲ったメダルの中で一番うれしい。孤独を乗り越え再び時が動きだした選手の言葉が胸をつく
▼国際スキー・スノーボード連盟は2024年、スキージャンプ用スーツにNFCを組み込むと決定した。スーツの各パーツにIDや寸法情報を収めたNFCタグを貼付。大会前のスーツチェックでタグを読み取り、登録情報を確認してすり替えを防ぐ。競技後の抜き打ち検査もNFCなら即時照合可能だ
▼同じRFIDでも話と場所は変わって舞台は熊本。食品スーパーのロッキーは、既存店にRFIDを全面導入し順次スマートスーパー化すると発表した。現在1店舗で運用を開始しており、人手不足や食品ロスに挑む持続可能な店舗運営を目指す▼また同施策は、使用済RFIDラベルの回収と再利用を掲げる。実際の運用はこれからだが、設計段階から使用後まで見定めたスキームを確立。スマートスーパー運営に一つの解を示す挑戦へ、ロッキーが大空に飛び立った
▼コンビニ電子タグ1000億枚宣言にドラッグストアスマート化宣言。かつての国家的プロジェクトにわれわれはラベルの特需、ラベルの新たな社会価値を夢見た。途絶えたはずの夢の続きが、熊本で再び時を刻み始める。地方企業の熱意と挑戦が、どうせダメだろうという常識のK点(臨界点)を超えていく。
(2026年2月15日号掲載)





