全日本シール印刷協同組合連合会(田中浩一会長)はこのほど、「技術優良工場認定制度」を創設し今期から運用開始することを明らかにした。4月18日に行われた理事会で正式決定した。認定を受けた企業は工場への「プレート」=上画像=掲示のほか、名刺や自社ホームページへ「認定マーク」を表示できる。公的認定の運用を通じて、全日シール連は組合加入のメリットを訴えると同時に、会員企業の総体的な技術底上げを図る狙い。
今回新たに創設された「技術優良工場認定制度」とは、同連合会が毎年開催する「シールラベルコンテスト」で優秀賞以上を受賞した企業に対してのみ与えるもの。優れた技術を修めた工場である旨を公的に認定することで、当該企業が他社との差別化を図ったり、外部評価や社会的信頼の確保を後押ししたりすることを狙う。
認定を受けた企業には、黒地に銀のヘアーライン文字60×150ミリ(予定)の「認定工場専用ネームプレート」が付与されるほか、名刺や各種印刷物への記載やホームページに明示できる「認定工場専用マーク」とその使用許可が与えられる。このほか▽全日シール連ホームページで紹介▽業界紙への告知▽全国会員名簿への社名記載、といった特典が与えられる。
認定期間は「受賞認定の翌年1月から2年間」と更新制を採用。一度取得したプレートやマークを失効後も明示し続ける不正運用を抑制し、制度の品質確保を図る。また継続運用を望む企業も再度のラベルコンテスト入賞を条件として、持続的な技術力維持と同時に、コンテスト応募数の低下も防ぐ措置を講じた。
登録は2年間、認定登録と更新料は年間3万円。初回の認定対象となるのは、今秋実施される「第26回シールラベルコンテスト」に入賞した企業となる。
全日シール連では「『優秀な技術者の輩出』『その技術を用いて製作された製品の普及推進』『地域のリーダーシップ確保とモチベーション向上』といったメリットを与え業界の活性化を図りたい」としている。
(2016年5月15日号掲載)