月曜日, 6月 15, 2026
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ハイ・アングル(2026年6月1日号掲載)

▼緊迫する中東情勢の停戦協議は難航の様相。たとえ米国とイランによる停戦合意のもとにタンカーが航行可能になったとしても、喫緊の課題とされるナフサの供給不安が急速に改善するわけではない。それでもラベル関連資材の原料価格急騰が落ち着くことを望まずにはいられない

▼ある組合の理事長から「過去の石油危機に、ラベル業界はどう対処したのか」と尋ねられた。理事長自身、当時は幼く1970年代の業界動向を知り得ない。そこで創刊58年目を迎えた本紙に「先達の知恵を借り、この難局を業界全体で乗り越えたい」との思いに駆られたという。そこで過去の本紙記事を振り返り、当時の状況を探った

▼73年10月の第4次中東戦争が発端となった第1次石油危機では、原料価格の急騰を理由に粘着紙メーカー各社が同年12月、全製品を対象に50%以上の価格改定を実施。さらに1カ月後の74年1月、今度は20~30%の値上げを発表した。この異常事態に、900社近くのラベル印刷会社を束ねる全日シール連(JFLP)は「到底受け入れられない」と猛反発。粘着紙の安定供給や73年12月レベルまでの価格引き下げ等を明記した要請文を発表した

▼こうした動きを受け、組合代表者と粘着紙を製造・販売する団体の代表者が議論。改定幅や供給方針などで合意し、併せて業界全体の“共存共栄”へ意思統一を図った。また全日シール連は組合員に対し、ラベルの安売り是正と適正価格への転換を提唱。加えてラベルの高機能・高付加価値化を目指し、技術力向上や新製品開発などを目的とした研修会の開催を推進した。その結果、ラベル市場は停滞から再び成長局面を迎えた

▼温故知新―ラベル業界の先達は連携と技術開発により先の難局を乗り越えてきた。かつて提唱されたラベルの適正価格化に、今こそ各社が取り組むべきではないだろうか。

(2026年6月1日号掲載)

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