▼約1カ月にわたって熱戦が繰り広げられたサッカーW杯では勝ち残った国が優勝を目指して最後の力を尽くす。中でもイングランド対アルゼンチンの試合は、古参のファンにとって思うところがあったのでは
▼40年前のメキシコ大会準々決勝で、両国は激突。1点目はアルゼンチンのエース、マラドーナによる〝神の手〟から生まれた。「ハンド」の反則となるはずの手で叩いたボールがゴールの判定となり、スタジアム11万人超の観客は騒然。結果は2対1でアルゼンチンが勝利し、マラドーナは同大会優勝のヒーローとなった
▼サッカーは現在、試合の公平性を期すため審判のジャッジをサポートするシステム「VAR」を導入。フィールドの審判とは別の担当者が映像などで微妙な判定を検証する。「AIの導入により審判はいなくなる」との見方もある中で、Jリーグなどでは審判の重要性を指摘する
▼サッカーは選手同士が競い合う中で意図せず発生する事象が多い。その反則は悪意を持った行為か、あるいは無意識の中での偶発か。人間の心理を理解できないAIの判断は〝試合の流れを壊す〟可能性があるとし、最終的な判断を下す「審判の存在は不可欠」との見解。一方で審判のスキルアップに向けた取り組みも推進。公正なジャッジの実現を目指す
▼ラベル印刷会社も人手不足や技術継承の課題に対し、高機能な機器・システムの導入で克服を目指す傾向が強い。社員の作業負担を軽減し、ロス削減と生産性の向上を図る取り組みは有益。ただし生産ラインの「完全無人化」にはハードルが高い。日ごろの業務で生じたオペレーターの気づきが、新製品・新技術の開発につながるからだ。ラベル製造の現場では現状、最終的な判断をオペレーターが下す。だからこそ企業成長には、サポートの機器・システム導入と人材育成の両輪が不可欠となる。
(2026年7月15日号掲載)




