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ハイ・アングル(2026年6月15日号掲載)

▼混迷の中東情勢は収束の兆しが見えずにいる。ナフサを含めた石油由来原料の供給が不安定な状況に直面し、国内景気はインフレが加速傾向に。食品・飲料関連商品の値上げ攻勢は、新年度以降も継続。帝国データバンクの調査によると、食品分野の値上げは4月に2,798品目となり、中でもラベルの使用が多いとされる「調味料」が1,514品目に上った

▼値上げ理由に「包装資材の急騰」を挙げるブランドオーナーの中で、パッケージの低コスト化を試みる潮流がみられる。カルビーやカゴメは印刷インキの使用量を大幅に削減した軟包装を採用。また今号掲載の通り、ドン・キホーテが白黒2色のラベルを装着した低価格商品を展開する。仮にこうした低コスト・省資源型のデザインが浸透すれば、環境負荷低減の流れとも相まって、包装市場の価値観そのものを変える可能性もある

▼パッケージはこれまで、商品の訴求効果を高めるために多色化や高品質化が進んだ経緯がある。しかしコストプッシュ型のインフレ状況下では過剰包装を改め、容器の小型・簡易化や色数の削減などパッケージ設計の見直しが図られる。加えて在庫削減を目的とした規格統一化、小ロット化も進行。翻ってラベルはどうか

▼これらのニーズは、粘着ラベルが得意とすることに気づかされるのではないだろうか。考え方次第では、もともと小型で色数が少なく小ロットのラベルを製造する体制を構築してきた印刷会社にとって、今はビジネスチャンスとも。すでにパッケージの同一規格化に際し、ラベル需要が伸長したと語る企業もある。重要なのは、業界全体でこのような粘着ラベルの持つメリットを訴求すること。価格改定の要請だけでなく、パッケージ設計でブランドオーナーやユーザーに粘着ラベルの優位性を提案すれば、難局を乗り越える道筋が見えてくる。

(2026年6月15日号掲載)

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