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ニューヨークのラベル事情 新たなラベルのスタイル次々と

【2012年9月1日】人口820万人を抱えるアメリカ合衆国最大の都市、ニューヨーク。グローバル経済の中心地であるとともに、国際連合本部をはじめ政治においても世界の中枢として認識されている。一方、ファッションやエンターテインメントなどの分野でも、世界トップレベルの座に君臨しており、各国から有望な人材が夢と希望を胸に集結する。

 ニューヨークは、そんなさまざまな国の文化が融合した独特の雰囲気を醸し出しており、各国から集まった都市生活者を支えるスーパーマーケットや店舗は、実に華やか。それに付随して、各商品に貼付されているラベルも多彩で、割合的には粘着とグルーが多いものの、新たなラベルのスタイルも登場しつつある。
食品分野を例に挙げると、ハムやソーセージなどの加工食品は、トレーにラップするケースが多く、日本に似た包装形態となっている。しかしラベルに関しては、直接ラップに貼付されているわけではなく、ラミネート加工された非粘着タイプのラベルがラップ内に挟み込まれているものも多い。包装されたハムなどは、保存バッグに収まっており、ラベルをきれに剥がすと、消費者がリユースできるという仕組みだ。
牛乳のパッケージに関しては、日本のような紙パックによる販売形態はほとんどなく、1ガロンやハーフガロンといった大型ボトル売りが主流で、側面には消費者に情報を提供するために、さまざまなラベルが貼付されている。また、たまごの包装は近年、日本のようなパックが浸透しており、粘着ラベルで情報を表示する傾向が強い。一方、飲料や洗剤などのボトルは、以前と比較してシュリンクやスリーブのラベルが増えつつある。
 スーパーなどで目を引くのは、キャンペーン用途のブックレットラベル。ガムなどの商品に対して、キャンペーン内容が印刷されたリーフレットを2枚の透明ラベルによって挟み込んだ状態で商品に貼付されている。なお、その透明ラベルには「Cut Off」の文字が表示されており、日本のキャンペーンで使うブックレットラベルとは、構造が簡易的な点で異なっているのがユニークだ。
粘着技術は、ラベル以外の分野でも応用されている。例として挙げられるのが、市内のバッテリーパークの近くにある「JEWISH HERITAGE ミュージアム」の入場チケット。同ミュージアムには『ジューイッシュ(ユダヤ人、中でもユダヤ教を信仰する人々を指すケースが多い)』の文化や習慣などに関する資料が多数展示されているが、入場チケットは、プレ印刷された粘着紙がベースとなっており、受付でラベルプリンタによって追加情報を出力するといったタイプ。プレ印刷の段階で、チケットの一部に抜き加工が施されており、その部分を剥がし、入館証バッジとして洋服などに貼る仕組みだ。
 アメリカでは、同一商品でもラベルの採用、不採用はめまぐるしく変わる。『商品の顔』であるラベルは、容器が変わることで、デザインや機能が一緒に変化する。ニューヨークは、ラベルの商機があふれている市場と言っても過言ではない。(ニューヨーク・石橋)
 
牛乳は大型ボトル売り。側面に粘着ラベルを貼付  たまごは粘着ラベルが浸透してきた ガムにはブックレットラベルを採用
 
 チケットにも粘着技術が活用されている
 
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