土曜日, 2月 8, 2025
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【教えて!@ラベル】日本のラベルは、江戸時代中期に流行した「千社札」がルーツです

日本にとってラベルという存在は、海外からもたらされたイメージがあります。しかし、実は、日本でも古くから“ラベルのようなもの”がちゃんと存在したのです。

 神社や仏閣の梁(はり)や柱に筆文字の紙が何枚も貼られているのを見たことがあると思います。 そう「千社札」こそが、日本のラベルのルーツなのです。

  千社札は江戸時代中期に信仰目的で流行。やがて、そこにお遊び的な要素が加わり、現在までその風習が残っています。たまに「あんな高い場所によく貼った な…」と驚くことがありませんか? それは、貼る人にとって難しい場所に貼ったことが自慢になるからです。いわばお遊びの要素。貼り付けるための「専用ラベラー」もちゃんとあります。でも、 どんな道具かは内緒。タネ明かししてしまうと、つまらなくなってしまいますので。

 千社札の文字は手書きから始まり、やがて木版刷りの凝っ たデザインと進化していきました。文字の内容は、ほとんどが名前と住所。これは信仰の名残です。もちろん昔は、今のように便利な粘着紙など発明されている わけがなく、木版で刷られた文字がデザインされた紙にのりを塗って貼っていました。まさにラベルのルーツと言えます。

 そのほかに、封かん 用のシールとして有名なのが富山の薬などに試用されていたびんの「封かん紙」があります。当時、薬は大変貴重であり、また毒殺などの事件もあったようで、 シールは薬屋以外の人が薬びんのふたを開けていない証明の役目を果たしました。 このようにラベルやシールは、古くから日本の生活に密着していたのです。

  近代になると、他の産業同様、封かん用のシールも機械で印刷されるようになります。 1912年(大正元年)、東京・四谷大番町の「尚山堂」が、ドイツのキーゼ社から日本で初めてシール印刷機を輸入。「シーリング・スタンプ製造」を開始し たのが、そのはじまりとされます。

 同社が印刷機を導入するきっかけとなったのは、イギリスのジョージ5世の戴冠式に、天皇陛下のご名代と して伏見宮殿下が渡英した際、宮内庁からの贈りものに貼り付けるためのシール製造を依頼されたことがきっかけ。 わずか200枚の注文に対して、大量のシールを製造し、その中から良品を選び抜いたというエピソードが残っています。

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