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シリウスビジョン、グラビア版の検査システム開発 分解能10μmで絵柄も

 シリウスビジョン㈱(横浜市港北区新横浜、辻谷潤一社長)は、グラビアシリンダーの検版システム「S-Scan GRACE(グレイス)」を開発した。

 
 同システムは、円柱状のシリンダー版を直接撮像して版の不良を検査するもの。分解能10μmを実現する高解像度ラインカメラを搭載しており、製版前のベタ面(非画線部)に加え、製版後の網点絵柄(画線部)の検査が可能だ。検出するのは、異物のほか、打痕、セルの欠け(土手欠け)・半欠け、結合、ムラなど版の微細な欠陥。同社では、AIアルゴリズムをオプションで用意しており、過検出抑制や欠陥分類で検査精度の向上に寄与する。
 
 欠陥の検出方法に関しては、マスターとなる製版データ(TIFFなど)と、撮像データを照合。同一の多面付けデータを検査する場合は、マスターと1面データを比較したのち、残りの面を照らし合わせる2段階検査もできる。
 
 また欠陥箇所は、シリンダー版へマーカーペンによる枠線で囲い、ユーザーが一目で分かるよう配慮。
 
 グレイスの特長について、担当者は「分解能10μmは、業界の中で最高精度となる。加えて30μmの従来機より検査スピードは倍以上」と訴求する。
 
 同システムが対応するシリンダーのサイズは、面長が250~1,500mmで、周長は360~1,200mm。そのほかの詳細や問い合わせは同社(☎045-710-0584)まで。
 
〈写真〉グラビアシリンダー版を直接撮像して版の不良を検査するシステム「S-Scan GRACE(グレイス)」はAI機能もオプションで用意している
 
(2021年11月1日号掲載)

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