▼平成生まれで初の国会議員が誕生した。「ここからが本当のスタート」と初登院の場で胸を張るのは、馬場雄基衆議院議員。全国で最年少の29歳だ。一方スポーツ界に目を移すと“チームに新風を吹かす”ことを期待され、プロ野球、北海道日本ハムファイターズの監督に新庄剛志氏が就任。どちらも、コロナ禍で混とんとした時代を明るく照らす抜擢の結果を示すか
▼多くのラベル印刷会社にとって、新たな人材を発掘したり後継者を育てたりするのは急務と言えよう。本紙では、ラベル市場の動向や経営環境に関する現状把握を目的として、毎年、景況感アンケートを実施している。その中で「現状の悩み」についての設問で挙がるのは、平均年齢の高齢化や人材不足などの課題。そんな現況の対応策といえば、スキルレスな操作性を実現する印刷機や加工機の活用。限られた人員の中でも、作業効率のよい現場の体制を構築できる
▼とあるラベル印刷会社では、20代のオペレーターを工場長に抜擢したケースも。日ごろから視野が広い彼は、働き方の改善点を社長へ提案したという。無駄のない円滑な現場体制を確立するため、指示だし役を率先して担う。周囲のオペレーターは〝変化を恐れず、当社ならではの職場環境を構築したい〟という社長の方針を理解し、培った技術力で工場長を支えているようだ
▼そのほか、新人教育に功を奏すラベル印刷会社では、全日本シール印刷協同組合連合会主催の「シールラベルコンテスト」で、入社1年未満のオペレーターが手がけた作品を提出。技術の現在地がどの程度なのか、把握させるためという。「先輩・上司の教えを仰ぐ実直な姿勢に会社の未来を感じた」との声を聞く。技術の習得にかかる指標は、各社によってさまざま。適材適所を見極め、アフターコロナの開幕に向けたスタートダッシュの力を蓄えたい。
(2021年11月15日号掲載)