イワサキインターナショナル㈱(大阪府東大阪市水走、岩崎吾郎社長、☎072-965-5631)は、開発を進めていた新型オフセット間欠機「TR3」のプロトタイプを完成。今夏の正式発売を目指し、最終調整に取り組む。
新機種の開発に際して同社は、現行モデル「TR2」のユーザーをはじめとするラベル印刷会社の要望を反映し、“大きくない・高額ではない・扱いが難しくない”といったコンセプトのもと、設計の大幅な見直しに着手。その結果、最大送り長をTR2の260mmから320mmへと拡大するとともに、ユニット数やオプションなどが同じ構成の場合、TR2と比べて機体全長の短縮化を果たした。
最大送り長を320mmとした理由は、海外市場での販売を考慮したため。同社ではこれまで、TR2を欧州市場でも販売展開しており、日本市場で出荷された台数を上回る実績を挙げている。しかし、ワインボトル用ラベルなど長尺印刷のニーズがあったことを受け、TR3での対応を図った。
また機体全長のコンパクト化について「通常、最大送り長さを拡大させると機体が大きくなる。海外市場だけを目指すならばそれでもかまわないのかもしれないが、当社は日本市場での販売展開を重視しており、新機種の省スペース性は絶対に必要と感じている。そこで新たに設計を試みた結果、プロトタイプのために正規の寸法ではないものの、機体全長を短くすることに成功した」(岩崎良平専務)としている。
〈写真〉送り長の拡大とコンパクト化を実現した新型オフセット間欠機「TR3」のプロトタイプ。今夏の正式発売を予定している
(2021年3月1日号掲載)